「黒ニンニクを食べたら便通が良くなったのですが」
という問い合わせをいただいたことがあります。
黒ニンニクが便秘に効くという研究は見たことがありませんでした。
しかし、何かしらの栄養素が胃腸の調子を整えてくれているのかもしれません。
腸内環境の悪化が原因で起きる腹痛や下痢にも効果があるのか?
ここでは黒ニンニクが胃腸に働きかけてくれる仕組みを解説していきます。
胃腸の働きについて
引用元:胃腸のしくみと働き 胃腸の健康
胃腸の主な機能は、「消化」「吸収」「排泄」です。
食べたものは胃で消化され、小腸に運ばれます。
小腸で栄養分を吸収し、さらに分解・吸収が行われる。
残ったカスは便として排出されるのです。
胃の調子が悪くなると胃痛(腹痛)が起きる
胃は食べ物を消化するために胃酸を分泌します。
胃酸は強力な酸なため、粘液が胃の粘膜を保護してくれます。
しかし、胃酸と粘液のバランスが崩れてしまうと、吐き気や胃痛、胃もたれ、食欲不振などを起こすのです。
胃の不調が起こる原因は、ストレスによる自立神経の乱れや、刺激の強い食べ物が原因とされます。
そのため、胃の調子が悪いときは、刺激の強い食べ物を避けることが大切です。
腸の調子が悪くなると下痢・便秘が起きる
腸の中には善玉菌・悪玉菌・日和見菌という3種類の腸内細菌がいます。
・善玉菌2割
・悪玉菌1割
・日和見菌7割
が理想の割合といわれていて、善玉菌が悪玉菌よりも数が多いとき、健康的な腸内環境が保たれます。
しかし、加齢、偏食、運動不足、生活習慣の乱れにより、悪玉菌が増えることがあるのです。
便秘や下痢、ガスだまりなどは、腸内環境が悪化しているシグナルともいえます。
善玉菌を増やして腸内環境を改善する
腸内環境をよくするためには、善玉菌を増やしていきましょう。
・食物繊維
・オリゴ糖
・グルタミン
・乳酸菌
を取るようにしてください。
食物繊維やオリゴ糖、グルタミンは善玉菌のエサになります。
また、乳酸菌は善玉菌の一種です。
ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品を食べることで、善玉菌を増やすサポートができます。
黒ニンニクが胃腸を改善する理由
黒ニンニクが胃腸の調子を整えてくれるかは未解明なところが多いです。
しかし、
・身体の老化を防ぐ抗酸化物質が豊富に含まれる
・グルタミンを含むアミノ酸が豊富
・食物繊維、ミネラル、ビタミンなどがバランスよく含まれる
という点から、腸内環境の改善につながった可能性はあります。
黒ニンニクが腹痛を起こすことはない
ニンニクを食べすぎると、お腹が痛くなったり、気分が悪くなると聞いたことがあるかもしれません。
これはニンニクを調理したときに発生するアリシンという成分が原因です。
アリシンとは、ニンニク特有の臭いの元となる成分です。
生のニンニクを刻んだり、すり下ろすことでアリシン発生します。
アリシンは強い殺菌作用があるため、食べすぎると腸内細菌を殺してしまうことがあるのです。
腸内細菌のバランスが崩れると、下痢や吐き気に繋がります。
黒ニンニクは、生のニンニクを長期間に渡って加熱して作ります。
ドライフルーツのような味わいで、ニンニク臭さがなくなる。
そのため、アリシンの量は大きく減ります。
ニンニクよりも低刺激で、胃腸が繊細な方でも黒ニンニクは安心して召し上がっていただけます。
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